家ネズミの侵入経路を探す


なぜネズミの相談が増えているのか

⑴ ねずみの種類の変化 ねずみの相談が多い理由のひとつは、東京の住宅地におけ るねずみの優占種が、殺そ剤(毒えさ)や捕そ器(ねずみ捕 り)で比較的たやすく駆除されるドブネズミから、駆除の難 しいクマネズミに変化したことが考えられます。 現在自治体が住民から受ける相談で、ねずみの種類が分か る相談のうち、9割以上がクマネズミによる被害です。 ⑵ 高齢化社会との関わり 近年のねずみ被害の特徴の一つは、高齢者世帯での被害が 多くなっていることです。 ① 一般に高齢者の家庭では、加齢に伴い身体機能が低下し てくるため、家の中の片付けや食品の保管、生ごみの処 〔クマネズミ増加の理由〕 クマネズミは、気密性(保温性)がよく安全なビルの中で、ごみ 置き場の廃棄物や厨房の厨芥などを餌にして増加したと考えられま す。 その後、繁華街の再開発工事が頻繁に行われるようになった 1990年代に、取り壊される建物やその周辺から逃げて近隣の住 宅地に移動したために、住宅街でクマネズミの被害が増えたと言 われています。 さらに、警戒心が強く殺そ剤や捕そ器などにかかりにくいことや、 現在販売されている殺そ剤のほとんどがドブネズミを対象にしたも ので、クマネズミに効きにくいことも、駆除を困難にしています。 4 理などがおろそかになりがちな場合が多く、餌や巣の材 料になるものをねずみに取られやすい環境になっていま す。 ② 実際にねずみが生息している高齢者世帯のほとんどは、 自力で駆除を行うことができず、また経済的な理由等か ら防除業者に依頼することができないため、ねずみの侵 入が放置されています。 今後、高齢化の進展とともに介護支援が必要な高齢者の数 も増加すると予測され、介護福祉関係者にとって頭の痛い問 題となっています。 ⑶ 都市生活者の生活様式の変化 昨今の都市生活者の生活活動は24時間絶え間なく行わ れ、それに伴い残飯や廃棄物などのねずみの餌になるものも、 いたるところに放置されています。このように人間の活動の 終日化は、ねずみの採餌活動をより好都合にし、ねずみの餌 選択と活動場所の範囲を広げています。


ネズミによる被害は?

⑴ ねずみと感染症 ねずみによる衛生上の被害で最も恐ろしいのは、ねずみか ら人への感染症の媒介です(ねずみ由来感染症)。 ねずみ由来感染症は、人がねずみに咬まれたり、ねずみの 体に触ることにより直接的に感染する場合と、ねずみの糞や 尿中に排泄された病原体が飲み水や食品を汚染し、経口的に 人に取り込まれる場合があります。 ねずみ由来感染症には、次のようなものがあります。 ① 腎症候性出血熱(HFRS) ねずみの糞や尿の中に病原体であるハンタウイルスが排泄され、 それに接触することなどにより感染します。発熱や、結膜、皮膚な どからの激しい出血と、蛋白尿などの症状を伴います。1960~ 70年にかけて大阪の梅田地区で流行し、119名の患者と2名の 死者がありました。 近年、わが国で感染者は出ていませんが、ロシアや中国を中心と したユーラシア大陸では毎年かなりの発生があり、そうした国から のねずみを介した伝播が心配されています。 ② レプトスピラ症 病原性レプトスピラにより引き起こされる急性熱性疾患で、かぜ に良く似た軽症型から、腎障害などを伴う重症型(ワイル病)まで、 さまざまな症状があります。病原性レプトスピラは、ねずみを含め た野生動物の尿中に排泄され、尿で汚染された水を飲んだり、触 れたりすることで感染します。昭和30年代までは、水田作業で感 染する人が多く、「秋疫(あきやみ)」 と呼ばれ恐れられてきました。 7 ⑵ ねずみと皮膚炎 ねずみには体長0.5~1.0㎜のイエダニというダニが寄 生して吸血しています。ねずみの巣にも多く、宿主であるね ずみが巣からいなくなったり、死んだりして吸血できなくな ると、それらの場所から離れて移動し、人を吸血して激しい 痒みと皮疹を引き起こします。 ⑶ ねずみと精神的被害 ねずみによる被害は、感染症や皮膚炎だけでなく、ねずみ がいることによる精神的苦痛もまた、重大な被害と考えられ ます。 さまざまな調査から、ねずみが家にいることで、実害がな くても住民は食中毒や食害、イエダニによる被害などを想 像し、精神的に苦痛を感じ、 不安やストレスなど生活全 般に悪影響を与えることが わかっています


ネズミ防除の考え方

⑴ 防除方法について 昔はねずみといえばドブネズミだったので、毒えさとネズ ミ捕りでほとんどが駆除できましたが、従来の方法による防 除が困難なクマネズミが主流になるに伴い、防除の考え方も 変わってきています。 現在のねずみ防除方法の考え方は、次の3つに分けられます。 ねずみは、生態・習性や殺そ剤感受性(注)などの違いから、 種類によって有効な防除法が異なります。 (注) 殺そ剤感受性とは、薬剤がよく効くか・あまり効かないかの程度をいい ます。感受性が高いということは、その薬剤がよく効くということです。 ねずみの種類別の防除方法の有効性についての比較 ドブネズミ クマネズミ ハツカネズミ 環境的防除 有効 有効 有効 化学的防除 有効 あまり有効でない 有効 物理的防除 有効 あまり有効でない 有効 環境的防除:ねずみの生息しにくい環境を整え維持していく 防除法で、人や環境に最も影響が少なく、効果 が持続 化学的防除:殺そ剤や忌避剤といった薬剤を使用する方法 物理的防除:ネズミ捕り(かご、粘着トラップ、圧殺式トラッ プなど)を使用して捕獲する方法 11 ⑵ 防除の進め方 ねずみは種類によって生息場所や性質、行動パターンが異 なるため、防除にあたっては種類を見分け、それにあう適切 な方法をとることが大事です。従って、下に示す手順に従い 段階的に進めることが必要です。 〔総合防除(IPM)について〕  ねずみ・昆虫等の防除といえば、従前は対象になる昆虫など がいる、いないにかかわらず、薬剤を散布する「化学的防除」 が主流でした。  しかし、その結果、薬剤の過剰散布による環境汚染や人体へ の悪影響、また対象となるねずみや衛生害虫に抵抗性のあるも のが出現するなど、さまざまな弊害が出てきました。  このことから、防除方法の考え方は大きく見直され、 現 在、主流となっている考え方は「IPM(Integrated Pest Management:総合防除または総合的有害生物管理)」です。 IPMの定義は 「害虫等による被害が許容できないレベルになることを避ける ため、最も経済的な手段によって、人や財産、環境に対する影 響が最も少なくなるような方法で、害虫等と環境の情報をうま く調和させて行うこと」 とされており、生息状況調査を重視した防除体系です。


料金(税込)

ネズミ消毒・閉塞 基本料金(税込み金額)

 

消毒作業 27,000円~ (家全体の広さによる)

閉塞作業 15,000円~ (換気口・戸袋・排水口・配管穴・換気扇・屋根換気口)

 

簡易閉塞と消毒でおおよそ30,000円程度

大がかりな作業と閉塞の場合、70,000~200,000円程度かかります。

見積りを出し、ご納得の上、作業となります。

開始後、よっぽどのことがない限り、金額を増減など変更はありません。